SSブログ

ちょっと一休み・・・。

長いこと更新しなくてすみません。
かなり長いこと、不在にしていました。ベルギーからイタリアまで、2回の旅行で大移動しました(というほどのものでもないか)。今、やるべきたまっていた事が一段落したところです。

でもあれね、パリからブリュッセルには1時間半かからないのに、マルセイユには3時間くらいかかり、ニースに至っては、6時間弱かかる。7時間くらいかければ、イタリアに入る。
今回、弓状に移動して、あらためて大陸を感じました。
ちょうど今年、ベルギーでは、ナポレオンのワーテルロー300年の記念式典をやっているけど、風景としては同じだわね。(ワーテルローは今のベルギーにあります。ブリュッセルの近く)。ずーっと基本的に平原。地図を見ながら歴史を見ると、「こんなに広い領土を征服するなんてすごい」と思ってしまうけど、実際はただの田舎の平原で、拠点拠点の街を征服していくことになる。一つの街を征服すると、次は何百キロ向こうの街、という感じ。大挙して敵の軍隊がやってくるのだから、味方の大軍が守ろうとしない限り、小さい街なんてさっさと降参して大人しくしているのが普通。占領するほうも、抵抗しない限り、そのまんまというのが普通ーーー文明の地では。だから、勢いづくと、あっという間に広域を占領することになる。こういうのって、島の中の日本を見ていると、わからない。大陸を鉄道か車で旅行することをお薦めします。

南の地中海世界から北へ北上していくと、アビニヨンくらいから風景が変わる。糸杉(ゴッホで有名)やオリーブがなくなって、赤褐色のレンガ作りの建物がどんどん少なくなる感じで、風景も冷んやりさを帯びて来る。でもこれを「冷んやり」なんて呼んだら、もっと北の人はどうなるのか、という程度の違いなんだけどね。
パリを超してフランス領土内は平原だけど、ベルギーに入る当たりから、ちょっと森というか、そういうのが増えて来る印象がある。フランスって、高い山をのぞくと、木があったとしても、森というよりは林だと思うのよね。でも、もっとベルギーも進んで行くと、また平原になる。ワーテルローなんてまっさらの平原。

こうやって見て行くと、ローマ法皇庁がアビニヨンに来た事がありますが、「これがギリギリの限界」だったことが、よくわかります。あれから北に行くのは、絶対にイヤだったんだろうな〜と。歴史は細部に宿るというけれど、法皇をとばすと決定したとして、どのようにしてアビニヨンに決まったのか、どういう交渉があったのか、とっても興味がありますね。

前にランスにいったことがある。シャンパンで有名ですね。ここにもローマの遺跡があるんだけど・・・。冬にいったもんだから、寒々として、石の遺跡が濡れて黒ずんでいて、見ていて痛々しくなりました。こういうのって、暑くて乾いた地中海世界にはない光景。ローマから派遣されて来た役人とか軍人とかいたのでしょうが、さぞかし故郷が恋しくて泣いただろうな、、、帰りたいよお、寒いよお・・・と嘆いた思います。時間がたつにつれ、現地の女性と結婚する人が出て来たりして、混血も進むだろうし、そういう人の子どもが活躍したり、現地の人が統治したりするようになっていくのは、自然の成り行きでしょうね。

欧州は広いです。ジョークでこんなのがあります。
「気温が0度になると、スカンジナビア人が日光浴のために外に出だして、ギリシャ人が寒くて死に始める」。 
このジョークはフランス人に言っても受けて笑いがとれます。

さて、大陸からトンネルか海を超えてイギリスに渡ると、ぐっと空気が湿って、丘が多くなるのです。私はイギリスの丘を見るたびに、ポール・マッカートニー(ビートルズ)の「Fool on the hill」を思い出す。ユーロスターの中で口ずさんじゃう。ちょうどフランスにコンサートに来た所です。日本にもいったみたいですね。私も前に一度、ドームに見に行きました!
「世界の恵まれない子どものために、この歌を送ります」といって歌ったのが、レットイットビー。うーん・・・・・・・・・・何もするな、なすがままに、と??? 何もしなくていいのか、恵まれない子どもを助けなくていいのか、と内心思いましたが、これはチャリティもかねているコンサートなのでした。
ポールの頭脳というのは、極めて平凡に出来ているのだと思う。人柄もよく、真面目なんだと思う。あれほどの億万長者なのに、浮ついたキンキラキンのゴシップは(たぶん)なし。フツーの良い人なんだと思う。だから素朴で、みんなに愛される歌をつくれるのだろう。

ところで話は変わりますが、私はフランスのある会社の携帯を使っているけれど、イギリス、ベルギー、ドイツ、イタリア、どこに言っても、料金は同じ。その国に入ると勝手に、提携している会社のネットワークにつながる。イギリスとドイツはヴォーダフォンだった。イタリアとベルギーは忘れた。(ちなみに日本はドコモだった)。
電話をかけると1分0、23ユーロ。受けると0、06ユーロ。
SMSは送ると1通0、07ユーロ、受けるのは無料。
全部同じでした。イギリスだと「お得なパックがあります。このメッセージに××を書いて返信するだけで申し込めます」というのが来たわね。
契約会社や、契約の内容によって違うのでしょうけど、私のはこうでした。SMSが安いから、こればっかり使ってました。たまーーーに、時間差があるときがあって、すぐに届かない事があるけど、大抵は大丈夫。
うーん、国境がどんどんなくなっているなあ、と思う。

実はいま、変なテーマにハマっています。
それは「コーカサス人」というもの。
ある新聞記事が目にとまったのだけど、この記事は「アーリア人」を連想させた。
そう、あの「ドイツ人は最も純粋で優れたアーリア人」という、ナチスのあれです。
調べ出したら、面白いのなんの。
1本引っこ抜こうとしたら、下からものすごい根が何本も出て来たという感じです。
アーリア人という「思想」は、帝国主義の時代をヨーロッパ全体を覆った、大きなものだったのです。
私はヨーロッパの歴史をもう高校生のころから読んでいて、はや○十年。これを知らなかったのか・・・こんな面白い事がヨーロッパの歴史に実際に起こっていたのか、とヨーロッパを見る目が変わりそうなほど面白いです。
これは深刻なヨーロッパの南と北の対立であり、メソポタミア文明とギリシャ・ローマ文明を敵にまわす(?)というお話だったのですよ。。。あと、何かこう、コミカルというか、どうしても笑ってしまうというか・・。「悲劇とは実は喜劇である」というようなことを言った偉い作家がいたと思うけど、そういう感じでもある。
また、帝国主義を正当化するものであり、自国に有利なようにどこも論陣を張っていたという事情も興味深い。
すごい時代だったのね。
いくらこの思想が、ナチスによって最後に行き着いたところがガス室というおぞましいことだったからといって、そこに至るまでの過程を全部できるだけ話さない事にするのはどうかなと。
気持ちはわかるけど。
行き着いた所がひどすぎただけというだけじゃなくて、恥ずかしくて話す気になれないというのもあるでしょう。
まるでスタップ細胞のようなお話です。科学と、人間の欲望、願望、夢が混ざり合って、とんでもないことになったという・・・。日本人としては、スタップ細胞の騒動はなかったことにしたい。例がせこくてスケールが小さすぎますが、人間心理としては共通のように思えます。
次回を待ってください。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。