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またテロが起きてしまった

またフランスでテロが起きてしまった。
地方のスーパーで、いまのところ2人が死亡と聞いている。
(最初3人と噂されていたみたいだけど)
おそらく日本では、パリとかニースみたいな大観光地ではないので、それほど大ニュースにはならなくて、今後人々の記憶には残りくいのかもしれないけど・・・。

今日は朝から出かけていて、夕方に、仕事でご縁のある某政府機関で働く人に会う約束があって、その人にテロのことを聞いた。
やはり彼女もそうだし、私もそうなんだけど、「スーパー」というところがすごく心臓にぐさっとくる。
地方の町の様子は大体想像がつく。
町はどういう雰囲気で、どのように移民・移民系の人々が住んでいるか。

彼女によると、少なくともパリ地方が滞在許可証を与える外国人の数は、それほど増えているわけではないという。アラブ語話者とパキスタン人、インド人が多いという。アラブ語話者のなかでは、シリア人とスーダン人が増えているという。

うちの大学でも、夜にボランティアの人が移民の人にフランス語を教えている。
ほとんど黒人だったなあ。
もういっぱいで新規受付ができないほどだという。
そこにスーダン人の知り合いが2人通っている。

なぜ知り合いかというと、今はもうパリにいないイタリア人の友達Sが、たくさんのスーダン人と友達だったから。
彼はホームパーティーによく呼んでくれたのだが、なんせ南イタリア人のせいか、いつも直前に誘ってくる。私は、平日は学校の授業と宿題で忙しいので(睡眠4時間)、土日はできるだけ仕事のためにあけておいたので(といっても、どちらかは死んだように寝てしまうこと多々あり)、直前でも割と大丈夫。
行くと、イタリア人、私たちと同じ学科のSの恋人(今年度はコロンビアに行ってしまった)、そしてほかはなぜかスーダン人・・・イタリア人は固まってイタリア語を話していて、彼らはSの友達ではないという(1人の友達がほかの大勢を連れてきたそうだ)。そこで私は、Sか、Sの恋人か、スーダン人と話すことになり、自然と彼らと友達になった。

彼らは英語を話すので、基本の会話は英語。フランス語のレベルは人によって異なる。滞在年数も関係あるけど、やはり向学心とか性格とか、インテリ度というか、そういうのが各自違う。

話してみると、「移民」とひとまとまりに語られるけど、一人一人考えも個性もバックグラウンドも違う、「人間」なんだと思う。当たり前のことだけど・・・。

そういえばFBで、「イタリアに退去させられるスーダン人を救え」という署名活動がまわってきたことがあった。明らかに大学つながりに見えたので、私はてっきりSのつながりで、私のタイムラインに上がってきたのだと思ったが、「違う」と言われた。私のほうが彼に説明して、拡散の協力をお願いする側になった(じゃあどうして? 移民支援をやっていて、もう自分の国に帰った友達Bのつながりか??? 彼女もイタリア人だった。うちの学科は、左派のイタリア人を毎年一人はとるという決まりでもあるのか・・・? 謎だ)

問題のスーダン人だが、この「イタリアに退去させられるスーダン人を救え」というフレーズを見ただけで、大半のフランス人(ヨーロッパ人)はこの人の身に何が起こったかわかるのだ。私もすぐにわかった。

彼は地中海ルートでヨーロッパ・イタリアに入ってきた。でもシェンゲン協定で国境がないから、フランスに流れてきた。きっとこの人は、難民申請でフランスの役所にいったか、何かでひっかかったのだろう。ダブリン協定というEUの決まりで「難民申請は、到着した国でやる」という決まりがある。つまり彼は、最初の到着国、イタリアで難民申請をしなければならないのだ。

でも多くの移民は、もうすでに住んで働いている。違法労働であっても。もう生活の基盤がフランスにあるのだ。だから「追い出すなんてひどい!」という運動が起こるのだ。
私も署名したけど、その後その人がどうなったかは、わからない。

なんだか話がそれたけど。
やっとここ最近、テロが収まっていたのに・・・。
移民を守ろうとする市民が、再び活動を活発化させてきた確かな感触があったのに。
なんだか心が沈む。
日常生活は、なにごともなかったかのように進む。
でもやっぱり心のそこに澱がたまる。
ヨーロッパよ、どこにいく。
でも、冷静に考えると、なぜ移民反対=EU反対なのだろう。
国境を閉じたい欲望、自国のことだけ考えたい切望、EUはスケープゴート。
さまざまに説明はつくが、改めて「わからない」と思う。
でも「わからない」のも含めて、これが私たちの時代。
ロバート・キャパが、パリ解放を「我らの時代」と呼んだのなら、表面はごく普通に笑い、国は平和と繁栄を享受しているけど、心の底に澱がたまり、底のほうの低音部で不安の旋律が流れている、それがいまパリにいる私たちの「我らの時代」。

ところで、私は自分が書いているブログのことをほとんど人に言っていないのに、なぜか数名に作者が私と知られている(笑)。
そのうちのある友達が、「高橋大輔は、いまミラノにいて解説やっているよ」と教えてくれた。
へーそうなんだ。
至近距離にいるのね。
私も明日(もう今日だけど)は、世界選手権を見るつもり。フランスでもテレビで生中継を放映するので。
図書館行こうかと思っていたけど、家で仕事しようっと。
昌磨さんは無理をしないでほしい。これからが長いのだから。

ミラノか。ひとっ飛びの距離。
おそらく、日本人のフィギュアファンがたくさん詰めかけているのでしょうね。
普通に平和に見えるし、スケートだけじゃなくて、ショッピングや観光を楽しんでから帰国するのでしょう。
そのうちの何人がいまのイタリアの情勢を知っているのだろうか。
もうすぐ始まる新しい政権という、薄灰色の変化を、ヨーロッパの不協和音を、北部同盟の存在を。(「北部」は今年から名称から取り除かれて「同盟」になりましたが)。
知らなくてもいいけどね・・・。日本もそれどころじゃないので。


大輔さん、いろいろ頑張っているみたい。
もっと氷上にいてほしいな、とは思うのだけどね。
(ダンスとかもいいけど)。
私は日本にいないから、たとえショーに出ても観に行けないのが残念だけど(いてもチケットが入手できないらしい)、どこにいてもご活躍を応援しています。

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