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前期をふりかえって。。。

この前、担当教官と色々お話をした。

そこではっきりしたのだが、私の成績では、いま行っているところの博士課程には受からないそうだ。
日本風にいうと、最低でも75点ないとダメで、いまのところ私は約60点だから無理だそうだ。
まだ後期が残っているが、どんなに頑張っても、とても平均点が75点に行くのは無理だろう。
「フランス中そうなんですか」と聞いたら、「他はまったくわからない。うちの学科の話」ということだった。
まあ・・・当然かなと思う。
世界中から学生がやってくるんだもの。
マスター1から2への選抜も問題になっている。
マスターですら人数が減っちゃって、前は3ー4専攻があって80人が定員だったのに、今じゃ50人だものね。今年は60人とったらしいけど。
マスターに受かったのが奇跡だったのだ。

周りを見ていて、いつも「なぜ私がここにいるんだろう」と思い続けていた。
特に、フランス人よりも外国人学生のほうが優秀だと感じていた。
母国の出身校聞くと、さすがにイギリスのケンブリッジ大学とカーディフ大学は知っていたが、意外に他の国の大学を全然知らないことに気づいた。ネットで調べてみると、どの人でもその国を代表するような大学の出身者ばかり。本当になぜ私がここにいる。
日本人が極めて珍しかったこと、応募の資格を十分に満たしていたこと、あとはあえて言うなら「志望動機書」だったかもしれない。
でも、なんといっても、やはり「日本人が珍しい」。これに尽きると思う。
私はいつも「パンダ特権=アジアの珍しい動物」と自分を呼んでいた。
アジア人そのものはいるんだけどね。
毎年、2ー3人くらいかな。圧倒的少数派ではある。

やっぱり上に行くのは無理か。
わかっていたけど。

でも、私は頑張った。
もうこれ以上、できない。
ちょっと「もし留年して、配分をして良い成績とっていれば・・・」と思ったが、そんなのは無理な話。すでに1回留年していて、これも息も絶え絶えだった。
2年生になって、「絶対もう留年したくない」と思って、毎日睡眠4時間で頑張った。
仕事もあるからね(お金稼がないと)。
ついに皮膚にかさぶたのようなものが広くひろがり、かゆくて、これ以上我慢ができないので医者にいった。そうしたら「これはシャンピニオン(きのこ)だ」と言われた。
つまり、空気中にはばい菌がたくさん漂っている。通常なら大丈夫なのだけど、体が弱ると抵抗力がなくなって、皮膚にはえるそうだ。
クリームを塗ったらかゆみがおさまったけど、次のをもらうためにまた医者に行かないといけなかったのだが、もう本当に大変でお風呂に入る時間すら惜しくて。そうこうしているうちに、かさぶたはものすごく厚みを増して、後ろだからよく見えなかったのだけど、ある日あまりにもかゆくて見たら、焦げ茶色になっていた。前のは赤かったのに。
それでもう医者に行かないわけにいかなったので行ったら、「これはもうシャンピニオンじゃない!専門医に行かないとダメ!」と言われた。消毒液みたいのを処方された。でも専門医にランデヴー取りで電話をかけたら「予約は2ヶ月後」と言われ、他を探してかけるのもおっくうで、ほったらかしにしてしまい、結局かゆみに耐えて前期は終わった(お正月に日本に帰ったら治りました)。

前期はとにかく発表が多く、発表リストをつくって2週間に1回くらいあったような気がする。もちろんレポートも山のようにあり。相対的にテストは少なかったけど。よく生き延びられたと思う。それで仕事もしていたのだから。
でも、あんなに頑張ったのに、点は思ったより良くなかった。
本当にがっかりだ。
でも、これが私の実力なのだと思う。

それは、もちろん思わないでもない。
もっと若かったら。
もっと語学の才能があったら。
もっと優秀だったら。
もっと抱えている問題が少なかったら。
もっとお金持ちだったら。

でも、言い出したらキリがない。
私は頑張った。
もうこれ以上頑張れなかった。
それで「この成績では上は無理」というのなら、これが私の能力の限界なのだ。

秘書の人に「でも、通っているんだからいいじゃない」と慰められた。
まあ確かにそれはそうだ。
外国人だけはなくてフランス人も、いなくなった人はいる。
私が知っているだけでも結構いるのだから、かなりいるのではないか。
自分の意志で去った人もいるけれど、マスター2への選抜に受からなかった人とか、留年しようと思えばできたのだろうけど、あきらめて去った人とか。
病気の人もいる。
なぜかすごく多い。
秘書の人も「また!なぜ今年はこんなに多いの」といい、学科長は多いから人が混同しているようだった。私が「◯◯さんのことなんですけど」といったら「ああ、あの手術のために中国に行った人?」と言われた。違います・・・。そういう人もいるのだとわかった。
テロの暗い雰囲気が関係あったと思う。

日本人は二言目には「頑張ってね」という。
ほとんどあいさつがわりだ。
でも、私は最近言わなくなった。
日本人と話していないというのもあるのだが、なんだか言う気がしないのだ。
あきらめることによって得られる心の平和がある。
あきらめるというよりも、本当にもうこれ以上できなかった。
「やるだけやれば、失敗しても悔いはない」とか言うけれど、そんなにカッコのよいものではない。
すがすがしくもないし、気分はさわやかでもない。
「人生にあるのは、仕事だけだ」と言ったのは誰だっけ。
そういう気持ちです。



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