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ルーブル美術館通い9

今回はメモ風にいろいろ書きます。

リシュリュー館の彫刻を見ていたら、アントワーヌ=ルイ・バリーという人の作品が集まった部屋があった。私は彫刻にはまったく疎いので、きっと有名な人なんだろうな~と思ってみていたら、「ワニだかクロコダイルを食べている虎」というすごく迫力ある作品を発見。すごいです。

ところが、なんだか似たよ~うな作品が、いくつかまとまって展示されているのです。心なしか、他のはイマイチな感じ。日本語の解説版があったので見てみると、やはりこの虎が一番有名らしい。

なんでもそうだけど、つくった年齢というのは大事だと思う。他の作品に比べて、この作品は40歳くらいの油がのっているときにつくったもののようだ。他のは60歳くらいでつくったものもあった。人気が出て「もっとつくってください!」という依頼があったのかな、なんて想像した。

一流というのは、疎い人にも関心が低い人にも感動を与えるものだな、と改めて思った。

次の間には、女性の彫像があって「ルイ=フィリップの注文」とあった。ルイ・フィリップっていうのは、フランスの第二王政の国王です。彼の依頼の女性像なんだから、当然高貴な人なんだろうと思うけど、「ん?」と思ったのはそこじゃない。

marie.jpg

考えてみたら、こういう彫像って見たことないと思ったのです。

この像・・・偉い人が描かれるのは、絵画には昔からよくある。でも彫像って、君主とか将軍とかはあるかもしれない。そうすると男性。しかも「決まり!」というポーズが多いと思う。でも、この彫像は、女性である上に、なんかこう自然な感じのポーズ。すごく珍しい感じがしたんです。後で調べたら、マリー・アメリー・ド・ブルボンで、ルイ・フィリップの妻でした。作者はFrançois Joseph Bosio。モナコの人ですって。でもこの人のほかの作品は、いかにも伝統的な彫刻だけどなあ。

西欧の彫像って、ほとんどがキリスト教関連か、ギリシャローマ風。テーマが自由になるのは、近代のことなのでしょうね。それにしても、近代では動物とかテーマは広がっても、人物像にはまだ定型があるような気がする。ロダンみたいにもっともっと人間像の表現が自由になるのは、近代と言うより、現代に近いのかなあ・・・。詳しくないので調べてみようっと。

そう考えてみたら、前に見たアントワーヌ=ルイ・バリーはたくさん動物の彫刻をつくっていて、ルーブルに展示がある。でも待って、動物の彫刻って近現代以前にあったっけ。足元に動物がいるとかいうのはあるかもしれないけど、動物単体の彫刻ってないかも??? エジプトにはあんなにたくさんあったのに。(エジプトは動物の形をした神様だと思う)。絵画にはよく動物がわきのほうに描かれている(これは確か。私はネコに目がいくのだけど、前に一度ルーブルに一緒にいった友達は犬好きで、絵画に犬が描かれているたびに、「おお犬だ!」と喜んでいたので)。彫刻はどうなんだろ。

さて、お次は絵画。佐村河内氏のことばっかりニュースを見ていたので(笑)、突然あの有名な絵「いかさま師」が見たくなったのです。そのほか、まとまりがつきにくいのか、雑然と色々置かれている印象の部屋を見た(エレベーターを降りてすぐの部屋)。特に一般に有名な絵はないのだけど、一点気になる絵が。
これです。↓

samuel.jpg

すごーく現代的だと思ったのです。
なんだか現代アメリカ絵画と言われると、信じちゃいそうな感じ。
Samuel van Hoogstraten 1626-1678 Dordrecht
とクレジットにはありました。
こんな絵が17世紀に描かれているなんて。なんだかすごくびっくりです。
家で調べてみたら、レンブラントの弟子でもあったらしくて、有名なオランダの画家みたいです。
他の絵はそんなに驚くほどじゃない感じでしたが

実物を見て知るって、面白いな。
日本にいると、西洋の芸術家については「あの有名な××さんの作品を見に行く」という感じだったものね。最初っから予備知識がある。

ルーブルを片っ端から見ていると、自分なりの発見があって、とても楽しいです。

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