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すごいコンサートを見てしまった

今日、ショパンのコンサートを教会に聞きにいきました。

シャトレにあるÉglise Saint-Merryという、古い教会です。なかなか美しい。

私は、教会の前をとおって、開いていて、時間があるときは、ちょっと中を見るようにしているんです。

一つひとつ違うんですよね。美術や雰囲気の違いを見るのが面白いんです。

建築については、明らかにいくつかの様式があります。詳しくないのでちゃんと説明できませんが、大体わかるようになりました。

それと、パリにはたくさん、各宗教、宗派、国の教会があります。この前のコンサートで見たのは、アルメニア教会でした。無料コンサートにつられていったら、そうだったんです。一目で「今までに見たことない教会だ」とわかりました。来場者はみんな、アルメニア系のフランス人だったのかも。アジア人は私一人(うしろにもう一人いたかな?)でした。でも、演奏者は多国籍みたいで、日本人みたいな名前の方がいました。

無料コンサートって、気軽でいいです。お金払うと、自分の好きな作曲家しかいかなくなるので、自分がよく知らない人の曲を知るのにも良い機会です。
あと、レベルは様々ですが(まあそりゃあものすごく高いとは言えない)、そのかわりごく近くで聞けるし、演奏家の表情も見られるし、リアルで身近な感じがして、結構良い感じです。
オーケストラっていうのは、本当はこのくらいの人数がいいのかも、と思えます。
日本にいると、コンサートホールで大人数のオケでやるものと、相場が決まっていますけれど。

一銭も払わなくてもいいんだけど、たいていは志をおいてきます。そういうとき、5ユーロ札が便利。5ユーロ硬貨をつくろうという話はあるのですが、それでもお札はなくならない。チップに便利だからだとわかっていましたが、こういうところでも便利です。ちなみに、このお金のことをune contribution と言えばいいと思います。ボランティアでコンサートをしている人がいるわけだから、「協力金」みたいな感じです。

今日行ったのは、前述のようにÉglise Saint-Merry。ポンピドゥーセンターの近く。一見の価値がある、古い美しい教会です。

本当はバジリック・ド・サンドニのパイプオルガンに行こうと思っていたのだけど、風邪気味なので近いほうにしました。

ピアニスト一人、詩人(俳優というかソリストというか)が一人。

詩と音楽が合わさったスタイルのものでした。

たいていは、詩→曲 という順序でしたが、一緒だったり、二人で一つの物語をつくっている感じです。

曲目は、すべてショパン。

前半は、わりとキリスト教に関係あるような詩でおだやかだったのですが、後半の後のほうになってポーランド人の物語になり、クライマックスが・・・。

Vive la libérte ! Vive la libérte ! (自由、ばんざい! 自由、ばんざい!)

と詩人が叫んだあとにピアニストが弾いた曲が、ショパンの「革命のエチュード」。

脳天を割られるようなショックを受けました。

これ・・・どう考えてもウクライナ情勢と関係があるのでは。

「革命のエチュード」は、ポーランドが約180年弱前、ロシアに対して蜂起したときに書かれた曲です。
11月蜂起と呼ばれます。その後、ロシアとの戦争に突入しました。

ショパンはポーランド人。蜂起のときは音楽の勉強などのためにポーランドにいなくて、遠く離れて祖国の蜂起のニュースを聞いて、情念と怒りと、あるいは挫折に終わった絶望をぶつけてつくった曲だといわれています。当時、20歳。その後、二度と祖国に帰る事はなく、パリで39歳で結核で亡くなりました。

当時ポーランドで起こっていることは、いまウクライナでおこっていることと、すごく似ています。
今のところの一番大きな違いは、当の(西の)ウクライナ人が武装蜂起していないことでしょうか。

でも、革命前夜みたいな感じはする。いや、前々夜かな。
まだ「におい」の段階というのか・・・。
というよりも、これはオレンジ革命の続きなのだと思う。
いや、、、なんていったらいいのだろう。

ウクライナにとっては、オレンジ革命の続きだと思う。
ただし「なすすべもない」章に突入している。
でも、欧州の東の向こう全体に関しては、革命前々夜というか・・・。
それよりももっと混沌としているけど。
あっさり連邦制に落ち着くのか、それとも思いもよらない展開があるのか。


しかし・・・

「自由、ばんざい!」
「平等をわれらに!」

すごく魂をゆすぶられる衝撃ではある。

歴史が、欧州が動いているという感じがしてたまらない。

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