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オランド大統領の不倫と、ファーストレディ

訳あって、ここ最近、オランド大統領の不倫の話ばっかり調べていた。
もしかしたら私は、この事件に関して、いま一番詳しい日本人かもしれない(笑)。
不倫と言うか、結婚していないから不倫じゃないんだけどね。

今回エリゼ宮を去ったのは、バレリーさんという恋人。
明日発売のパリマッチに何か独占記事が載るらしいから、絶対買わなきゃ!

この人は、「大統領の良き妻」を演じるのに、抵抗があったみたい。
確かに、ファーストレディっていうのは、要するに「内助の功」よね。
現代の自立する女性には、がまんがならない地位なのかもしれない。
ある雑誌上なんて、批評家が「エリゼ宮は黄金の牢獄」と言っていた。

歴史上、一番驚いたのは、サルコジ大統領の離婚でしょう。
任期中ですよ?
もともと、サルコジも、相手の女性セシリアさんも再婚だったんだけど、任期中に離婚しちゃった。
セシリアさんは、「エリゼ宮の生活が合わない」みたいなことを言って、今は再々婚してニューヨークに住んでいるとのこと。ファーストレディを捨てる女。すごい。
ただし、エリゼ宮を去った後も、ファーストレディにもたされたカードを使って、問題になった。
でも二人の間にできた小学生くらいの子ども・・・。あの子どうしているんだろう。かわいそうに。
サルコジのほうは、やっぱり再々婚して、元モデルのカルラ・ブルーニがファーストレディになった。

カルラさんは、色々批判もあったけど、結構人気があった。何しろ容姿がいい。フランスのエレガンスを体現できる女性だったわけです。グラビア向け。フランスのブランドを美しく着こなして、外国で賞賛を浴びれば、そりゃあフランス人としては嬉しいわけです。一応、職業は「歌手」だから、職業をもっている女性ということになっているし。
前に私が、クリニックの待合室で、カルラの特集をしている雑誌を読んでいたら、女医さんが出てきて「そうなのよね、なんだかんだ言って、みんなカルラが気になって仕方がないのよね」と笑っていた。

今から思うと、あの人はぶっとんでいた。だから批判もあったけど、許されたのだと思う。
サルコジについて「愛に落ちたの・・・激しい愛よ・・・(沈黙)」とか語っちゃって。
理性より、感性の人。
なんでも「私は14歳が自分にあっていると思う。何もできない子どもじゃなくて、「体を」もちはじめた年齢」「私はいつも、自分じゃないもう一人の自分を演じてきたように思うの」だそうです。
この人に「女性の権利」とか「男の付属物でいいのか」とか言っても、まったく話がかみあいそうにない(笑)。
それに、フランス人は芸術家に優しいから、受け入れられやすいでしょう。

対してバレリーさんは、もっと等身大、庶民的に感じる。
職業は元パリ・マッチの記者で、人々があこがれるものかもしれないけど、頭がいい普通の人なのよね。
「ファーストレディになったからって、私を黙らせられない」とか言っていて、反感をかったらしいが、そんなのは男の論理よね。もちろん、自分が選挙で選ばれたわけじゃないという謙虚さは必要でしょうけど。
この人は、一歩下がって男をたてるというファーストレディができなかったのかもしれない。
でも実際は、慈善活動とかそれなりに頑張っていたと思う。
わかりやすくて、身近な感じさえする。
オランド大統領も、社会党のせいか、庶民的。
結局、セシリアさんもカルラさんも、大金持ちのお嬢様だったのね、と今になって思う。

でも、オランド大統領というのは、強い女がすきなのかしらね。
セゴレーヌ・ロワイヤルという女性と学生時代に知り合ってから、30年近く一緒に過ごし、子どもも4人いる。
二人とも社会党の要人だった。
しかし、セゴレーヌさんは、前前回の大統領候補。結局サルコジが買ったけど、史上初めての女性大統領になったかもしれない人。
そうしたら、二人は離婚しちゃった。結婚してないから正確には離婚じゃないけど。
妻が大統領候補・・・普通の人にはない体験だわ。
おそらくセゴレーヌのことがなかったら、オランドは一念発起して大統領への野心はもたなかったかもしれない。
そして大統領になったときの彼女は、バレリーさん。結局強い女性じゃないの。
オランドっていうのは、優柔不断らしいのだが、自立タイプの女性が好きみたい。
でも今度のお相手は、ジュリー・ガイエという女優。
選挙戦のときにオランドについて「すばらしい男性よ!」と目を輝かせて語るビデオがネット上に残っている。
もっとも、スクープ誌によると、二人の仲は2年前から始まっているそうで、それが本当なら、就任前から続いていることになるけど。

なんでも、昔の大統領夫人というのは、陰にひっこんでいて、あまり表に出てこなかったそうです。
それが出てくるようになったのは、世の中がメディア化したのと、アメリカの影響のようですね。
日本もそうかな。日本の首相夫人なんて、別に昔は表に出てなかったのでは。

今回、オランド大統領は、二度目のアメリカ訪問をする。
だからさっさと破局宣言をしたのでしょう。
そりゃあ、オバマ大統領夫妻から見たら、一時の恋人を連れてこられたんじゃ、迷惑よね。
ミシェルさんやアメリカの市民が「一緒にするな!」と怒っても、当然だと思う。
結婚しているのなら、愛人が発覚しても、「妻をつれていきます」で外交上は済んだのでしょうけど。

日本だって同じ。
天皇皇后両陛下が、宮中にオランドとバレリーさんを迎えたのは、私は正直言ってムッときたのだ。
でもこれも、その前にアメリカが二人を公式に迎えたから、政府と宮内庁は右にならったんだと思う。
大統領と皇室じゃ違うんだから、最初の段階からバシっとしてほしかったわ。
フランス国家元首への敬意のために、できなかったのだろうけど。
結局、女性は「おまけ」と思っているからこうなったのかしらね。
宮内庁も政治家も男だらけ。情けない。
そして今回も、バシッと裏で断ったのがアメリカだったのでしょうね。
結局、アメリカ様。世界の警察官だけじゃなくて、世界のプロトコル決定者。
でもくどいようだけど、アメリカに皇室・王室はないから!
結果論だけど、一時の大統領の恋人と、あの美智子皇后陛下を同列にしたんだからね。
フランスにも頭にくるけど、受け入れたのは日本側。
日本の関係者には、猛省してもらいたいわ。
-----------となぜか怒ってしまいました。

でも、難しいわよね。
日本だって、次の皇后陛下は引きこもりだし・・・。
英国の次の「王妃」は、、、あの人ですか???
ロンドンで過ごして、エリザベス女王と、ウイリアム&キャサリンの写真はあちこちで見るし、お店にも自然に飾ってあることが多いけど、チャールズ夫妻は見たことがない。
スペインの王妃は元キャスターだし、あちこちでどんどん庶民化している。
こうなると、本当に王室って何? ファーストレディって何? と言いたくなってくる。
メルケル首相の夫は、あまり出てこないらしい。
「カップル」というのをやめたほうがいいのかもしれない。
フランスじゃ「ファーストレディなんていらない」とか言い出したけど、それも悪くないかもしれない。
別に、大統領や首相が一人でも(男であっても女であっても)いいんじゃないか、という気がしてきた。
もともと日本にはカップル文化はないし。
それに、世の中の政治家と王の半分が女性になれば、配偶者同伴である必要がなくなるかも。
もともとカップル文化というのは、政治の世界は男だけでやり、政治の話が終わった後に、パーディーなどで妻を呼んで華やかな場をつくって、社会的に交流を深める、というものだったのだと思う。
「社会的に交流を深める場」をなくす必要はないけど、確かに女性が華としてくっつかなくてもいいかもしれない。フランスの今の報道見てると、そんな気になってくる。

フランス2のニュースでは、キャスターがアメリカ特派員(女性)に向かって「大統領が夫人なしに一人でいってもいいんでしょうか」とか聞いていた。特派員は「まったく、まったく、外交上は問題ありません」と力を入れて答えていた。
やっぱり、「一人」というのは、欧州的にはものすごく奇怪なことのようだ。若い独身ならともかく。そう簡単に、文化は変えるのは無理かもしれない。
そう思うと、いつも一人で欧州を訪問する皇太子さまは、外交上は問題ないにしても、もしかして相当肩身の狭い思いをされていたのだろうか・・・。

確かに、時代が変わるにつれて、ファーストレディも変わるのでしょう。
アメリカに女性大統領が登場したら、世界のプロトコルはがらっと変わるかもしれません。

【追記】
今日、アフリカ系のフランス人が「フランス男はみんなあんな感じさ」と言っていた。私が「彼女がちょっとかわいそうだと思う」と言ったら、「なんで? 彼女はジャーナリストだろ」(自立した女だ、と言いたかったのかな)。「大統領は独身だし、ファーストレディなんてアメリカの考えさ。次は若い女優だ。たいへんすばらしい」とか言ってた。これが男の本音かもしれない。別の男性は「私はフランス人じゃない」とか言って、「え、じゃどこの人なんですか」と聞いたら(フランス人にしか見えなかった)、「マルセイユ人だ」だって。「フランス人と違うんですか」と言ったら、「違うよ。愛人は4人いるんだ」だってさ。まあね。確かに地中海文化ってそうよね。カトリック文化というのだろうか。でもそれは、「妻」がいて、そのほかに4人という意味でしょう。
他の人は「何も変わらないさ」とか言っていた。
なんだか、ムカムカした。昔は妻は守ったけど、愛人がいてもよかった(ほとんどの人はそんな甲斐性なかったでしょうけど)。今の時代は、女性が自立しているから、自由なんだから浮気してもいいのか。要するに、いつの時代も男が好きにやっているということ? でも一応、国が福祉国家で、飢えないようになっている。なんかさあ、なんだよあんたたち、って感じ。この国で女をやるのは大変だよ~。
ただ、日本ほど若い女をロリコンみたいに追い回す風土はないけどね。マダムの居場所がある。でも、オランドの相手の女性はどんどん若くなっている・・・。まあ大統領を例に出しても意味ないんだけど。
次から次へと恋人を変える女性にはいいかもしれないけど、まじめな女性には住みにくいと思う。でも、男性より女性のほうがまじめというのも、もしかしたら既成概念なのか?????訳わかんなくなってきた。
そういえばこの前、テレビで、年配の男性のお見合いパーティーを取材していた。彼らは、この年(40以上か50以上)になるまで、女性と一緒に住んだことが一度もないという男性たちで、「少年」とか呼ばれていた。数字は忘れちゃったけど、、、確か1割だか2割弱、そういうフランス人男性がいると言っていたように思う。
こんな社会で、生きづらいと思っている男性もいるのよね。なんだかほっとする話だわ。
そういえば、前にフランス人に、「男性って、みんなどのくらいで初体験するの。高校卒業時には、みんな終わってるの?」と聞いたら、まじめだけど今風の女性は「うーん、、、9割は終わっているんじゃないの」と言い、フランス的には普通にまじめな男性は「そうだなあ。7、8割くらいじゃないか?」と答え、ものすごくまじめな男性は「みんなフリをしているけど、実際は半分くらいだと思う」と言っていた。ちなみに最後の人は上流階級と言っていい人で、家族でたまに教会にいくような家で、同じような家の女性とこのまえ結婚しました。彼は離婚しそうにありません。こういう人と出会えたら、女性は幸せよね。めでたし、めでたし。(?)
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